(尼崎市)賃貸マンションウレタン防水改修工事
少し暖かくなったかと思えばまた季節が逆戻りしましたね。さてこちらでは賃貸マンションの屋上の防水工事を解説してまいります。是非暖かくしてご覧ください。
目次
- ○ 工事前の状態
- ○ ケレン清掃
- ○ 防水下地の成型
- ・使用する材料はこちら
- ○ プライマー塗布
- ・使用するプライマーはこちら
- ○ 補強クロスの貼付け
- ○ 使用する補強クロスです
- ・改修用ドレン取付
- ○ 中塗り1回目
- ○ 中塗り2回目
- ○ トップコート塗布
- ○ 完成
- ○ まとめ
工事前の状態
こちらは築29年のRC造(鉄筋コンクリート造)の集合住宅になります。
新築後、防水の改修は実施していない為所処に亀裂が目立ちます。幸い雨漏りはしていませんでしたが見た目の景観はともかく
雨漏りしてからでは建物の損傷が大きくなるので築10年~15年位で防水の調査や改修が必要になります。
ケレン清掃
工事に先立ち綺麗に高圧水洗い洗浄で余分な汚れなどを取っておきます。
高圧洗浄では取れない汚れはケレン清掃で綺麗に取り除いていきます。
一見地味に見えますが不陸があっては綺麗に防水が施工できないので大事な工程になります。
防水下地の成型
下地調整材ローラーで均等に塗布していき、下地の不陸を無くしていきます。
使用する材料はこちら
カチコテSP。
カチオンポリマーセメント系の下地調整材です。
湿気に弱く、少しでも湿度の高い場所に置いておくとカチコテになる難儀な奴です。
プライマー塗布
下地の調整が完了したら、次はプライマーを塗布していきます。
プライマーとは下地材と上塗り材の密着を強固にするための接着剤になります。
プライマーの語源は、英語の「primary」に由来しており、「初期の」や「最初の」といった意味があります。
つまり、最初に塗る塗料というわけですね。
使用するプライマーはこちら
田島ルーフィング株式会社のOTプライマーを使用しています。
補強クロスの貼付け
補強クロスはガラス繊維やポリエステル繊維でできており、ウレタン防水単体よりも防水層に厚みが出るので耐水性を高めることができます。
地震や大きな揺れで建物に大きな力が掛かった時に亀裂が生じやすい箇所の補強に使うわけですね。
立上部分や入隅、出隅などに使います。
使用する補強クロスです
田島ルーフィング株式会社のメッシュUBソフト。
こちらの商品は柔軟性のあるポリエステルを用いた補強布になります。
改修用ドレン取付
特に水漏れの危険性が高い屋上の雨水などを排水するドレンには改修用のドレンを設置いたします。
防水改修工事では、防水の要所を確実に処理することが重要です。
改修用ドレンは既存ドレンの上からかぶせて設置することで、ドレン防水端部の確実な納まりを実現します。
中塗り1回目
クロスで補強が完了したら、ウレタン防水の中塗りを2回施します。
1回目の中塗り材がきちんと乾ききってから2回目の中塗りをしていきます。
ここできちんと乾ききる前に上塗りをすると強固な防水層は形成されなくなりますので注意が必要です。
中塗り2回目
中塗り2回目を塗っていきます。
トップコート塗布
2回目の中塗りが完全に乾いたら、最後にトップコートを塗布していきます。
この材料が次に防水工事を施すまでの建物の顔になります。
トップコートは塗り重ねてきたウレタン防水(防水層)を紫外線などから保護する目的で施工する防水保護層になります
日射時間や環境にもよりますが凡そ5年~10年程で劣化しますので、早め早めにトップコートだけでも塗り替える事をお勧めいたします。
完成
ウレタン防水工事が完成しました。
まとめ
今回は屋上の防水工事で最もポピュラーなウレタン防水工事を解説させて頂きましたが如何だったでしょうか。
ウレタン防水は塗膜で雨漏りから建物を守る防水で、一見簡単そうにに見えますが専用の材料、養生期間・適材適所の知識など一般の方のDIYと専門知識のある職人が施工した場合ではやはり防水性能や見た目の違いが出てしまいます。
しかし、トップコート塗りたての状態では下塗り(中塗り)を何回したのかは見た目では判断できません。
という事は、それだけ悪徳業者も多いのが現状です。
過去の記事でも書きましたが悪徳業者に騙されないためにも以下の事には気を付けてください。
①見積もりに「防水工事 一式」と書いている業者は要注意です。使用する材料、何を何回塗るか、㎡数はあっているかなど見積もりの段階でチェックできることはたくさんあります。
ご自分で判断できないと感じた時は必ず2.3社相見積もりを取ってください。
②今ではほとんどの会社がホームページを持っています。必ずホームページをチェックして普段からこういう工事に係わっているのか、施工実績があるのか確認することが大切です。
③アフターフォローの確認をしてください。見積もりの際でも結構ですので、メーカーと連名の保証書を発行できるか確認してください。この場合必ず書面で発行できるかを確認することが大事です。口頭だけの約束は避けてくださいね。
皆様がよりよく快適に生活できるように、善良な工事店と出会っていただき少しでもお家の悩みが無くなります様に!
それでは今回はこの辺で。