リフォームの際、近隣クレームを未然に防ぐには
いざリフォームをはじめる際、気にすべきは金額や日数、仕上がりだけではありません。ここでは実際に起こりうる近隣クレームを未然に防ぐために心掛けたいことを考えていきたいと思います。
目次
近隣への「挨拶まわり」のマナーや気をつけるべき点とは
リフォームの打ち合わせ、契約も終わりいよいよ着工を待つばかり。
さて、いざ着工となって騒音、粉塵を出しながら作業をしていると、お隣さんから「うるさい!」「埃で車が汚れた!!」
こうなってしまっては折角の工事も台無しです。
そうならない為にも、着工前の「近隣まわり」は大切な事前準備にあたります。
これは外装リフォームはもちろん、家の中のちょっとしたリフォームでも同じことですよね。
工事車両の行き来や荷物の積み下ろし時の停車、見知らぬ人の出入りなどを気にする方もいます。
最近はやりのDIYであっても、電動ドリルや丸ノコなどの音、ペンキの匂いなどで迷惑をかけてしまう可能性もあるでしょう。
せっかく素敵な家にリフォームできても、そのせいで近隣から疎まれてしまっては、居心地がよくありません。
快適なリフォームを実現するためにも、ご近所への挨拶回りはしっかりしておきましょう
挨拶まわりのポイントとは
では実際に「挨拶まわり」とはどのようなことをするのでしょうか。
リフォーム中はご近所の方の生活にも少なからず影響を与えてしまうため、より丁寧な挨拶を心がける必要があります。
弊社では着工1週間ほど前に「挨拶まわり」を実施しています。
しかし「リフォーム会社だけ来て施主は知らんぷり」と、言われることが良くあることも事実です。
こうなってしまうと、折角築いたご近所さんへの信頼関係もぶち壊し、
まず施主様が挨拶まわりをしておくと、「リフォーム会社への丸投げ感」が減り、心象も良いでしょう。
その際、「後日リフォーム会社からもご挨拶に伺わせていただきます」とあらかじめ告げて頂けると、ご近所の方も安心して頂けるようです。その際の手土産(粗品)はできればご用意して頂いた方が話もスムーズにいきます。
当然、高価な物は必要なく、大体¥500~¥1000円くらいでご用意する方が多いですね。
御施主様とリフォーム会社が一緒に挨拶にまわる場合は、御施主様が進行役となります。
弊社では事前にご挨拶に伺う件数をお聞かせいただければその数量の粗品をご用意しますが、粗品をどちらが事前に用意するかもリフォーム会社と話し合いましょう。
「このたび、リフォームをすることになりました〇〇です。」「こちらがリフォームをお願いするリフォーム会社の△△さんです」という流れで挨拶を進めます。
リフォーム会社が先、施主様が後日の挨拶回りの場合、「ご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません」と告げるのを忘れないようにしましょう。
挨拶に適したタイミング、日時
リフォームの「挨拶まわり」をするタイミングは大体着工1週間前が良いです。
マンション等の集合住宅では管理規約に「着工の〇週間前に工事申請」と規約があれば、規約に準じた時期に工事申請・近隣の承諾が必要になります(近隣の承諾が不要な場合もあります)
あまりギリギリになると「もっと早く言ってくれれば良かったのに」となりますし、前過ぎれば「忘れていた」となりやすいためです。
また、ご挨拶に伺うタイミングとしては平日でもご在宅のお宅の場合は平日のお昼前後が良いでしょう。
不在のお宅へは週末のお昼前後になりますが、その際も12時から13時は避けましょう。
お昼ご飯を中断されるとあまり良い気はしませんよね。
その時間にご挨拶が出来ない場合は夕方17時くらいが良いでしょう。
挨拶の際に伝える事
「挨拶まわり」の際に伝えることを簡潔にまとめてみました。
・ リフォームの開始日時・終了日時・作業時間(何時から何時までか)
・ どのような迷惑をかける可能性があるか(騒音、粉塵、臭気等)
・ 緊急の連絡先(リフォーム会社の担当者)
工事中に近隣様が特に気にするのは上記の騒音、粉塵(ほこり)、臭気(におい)です。工事がいつまでくのか、どの時間帯が1番迷惑をかけそうかなどをきちんと伝えましょう。
この辺りは専門的なことになりますので、詳細は工事担当からご挨拶しますとだけ伝えておいてもよいでしょう。変に間違った情報を流してしまうと、逆にクレームになる為です。
車の侵入や停車・駐車位置なども詳細は施主様から言うより、リフォーム業者に任せた方が無難です。
なんとなく「工事車両が入ってくるのでご迷惑をお掛けします」程度で済ましておくのがベターですね。
何かご近所様にご迷惑をお掛けした場合の緊急連絡先も伝えるようにしましょう。
挨拶まわりでまわる範囲
「近隣まわり」でまわる範囲は、戸建なら向かい3軒、両隣、裏手3軒と特に車の通行等でご迷惑をお掛けする可能性が高いお宅になります。
マンションの場合は、上階3軒(真上・斜め上x2件)下階3軒(真下、斜め下x2件)、両隣になります。
マンションの規約でもこの辺りの承諾を貰ってくださいと依頼されることが多いです
不在の場合は、後日もう1度伺いますが2回目も不在だった場合、案内状や手紙で挨拶時に伝えるべき内容を残しておきましょう。
不在が続いて、前出のぎりぎりまで工事をすることが伝わらなかった場合、それがクレームになるからです。
長期不在だった時を考慮して、きちんと日時も記入することをお忘れなく。
まとめ
リフォームの際の「挨拶まわり」は基本はリフォーム会社がおこないます。
しかし人によっては「業者に丸投げ」、「ひとこと位言ってくれてもよいのに」と近隣様だからこそ思う感情もあります。
綺麗になったお家や店舗を末永く快適に使用するためにはやはり、近隣とのお付き合いは必然になります。
当社ではお施主様の立場になって、末永く快適にお住まい頂けるよう「挨拶まわり」は心を込めて行っておりますが、そこにもう一押し御施主様からのお声がけが円満な近隣関係を築く元になるのではないでしょうか。